ストロベリーパニック各話レビュー

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「ストロベリーパニック」鑑賞のコツ

あまり高い評価とは言えない「ストパニ」。でもですねー、今見返すと凄く面白いんすよ。「あ、これってこういう意図?」ってのが見えるので。視聴時にはイマイチ把握できなかった静馬−六条−渚砂のシュートな関係とか。水面下の心理の出し入れが楽しいです。
で、今更「ストロベリーパニック」(アニメ版)を初めて見るぜ!って人の為、再見してみようという人の為に、ストパニを面白く鑑賞する俺の読み筋を言いましょう。キーは花園静馬です。で、要するに彼女の「見苦しいまでに人を好きになる、そのトキメキを肯定しろ!」という葛藤、を軸に見ると面白く鑑賞できるんじゃないかな?
花園静馬は(画面からそうは取りづらいが)才色兼備のスーパーウーマンで、多分自分に釣り合う人間は周囲にはいなかった、筈。だからプレイガールとして存在できたのですね。他者は自分を傷つけるモノじゃないからこそヒラヒラと蝶のように舞えた。
そして自分に影響を与えないからこそ安心して花織と組めた。静馬は花織を自分より下のポジションに見ていたはず。でも最後に花織はそういう静馬を肯定する事によって、逆に静馬が打ちのめされている、と思うんですわ。端的には花織は報われない無償の愛を静馬にささげ、それに答えられない自分に静馬は苛立つ、という感じ・・・かな?
で、その無償の愛に全的に答えられない苦しさを「見苦しいほど人を好きになる」事によって克服する。つまりは花園静馬の再生を描いた話、と見るってのはどうかな。そういう軸から見ると結構・・・・感動的な話に見えませんかねぇ、というか俺はそう見えて感動しましたよ・・・どう?<どうと言われても。
ま、これはあくまでもワタシの読み筋なので、当然違う読み筋があるでしょうし、あるべきだと思います。というか、読み筋は読者の数だけあって、正解なんて無い、という事。だからこの読み筋もストパニを面白く鑑賞するための一つの方法なんですが。

では、以下に

第一話「櫻の丘」

渚砂と出あうとこーゆー事しかしないエトワールの静馬。いいのか。いいのです(笑い)この時はデコチューだけでしたが・・・

公式サイトの第一話あらすじ
渚砂を中心とした人物紹介の巻。その意味では良くできているんですが・・・。
正直キスシーン見たとき、スゲーどきどきしましたよ。そういう意味ではキャッチーなんですが。
でもですね、最初にこの話見た時、エトワール様のあまりに唐突な行動にポカーンでしたよ。絵面を見てドキドキもしましたが結局エトワールという人がどういう人か視聴者にまったく見えないのが問題なんじゃないでしょうか。
アニメって決定的に絵面が均質なんで、こういう圧倒的な存在感とかを明示できない。だから玉青の方が魅力的に見えちゃう。逆に「とにかくエトワールさんは凄い存在感のある人なんだ!」と思いこめれば素直に入っていけるんだと思います。
というか、今「ミカるんX」(高遠るい)を読んでいるんで、ああいうふうに「凄い人なんだけど渚砂にはフレンドリー」という方が良かったんじゃないかなぁ、と思えます。とにかく惜しい!

第二話「エトワール」

渚砂と出あうと相変らずこーゆー事しかしないエトワールの静馬。どんどんやってくれ!(笑い)全部寸止めだったのがイケませんね!

公式サイトの第二話あらすじ
この回もあわやキスというシーンが出てきて、スゲーどきどきしましたよ。もう♀×♀のイコンがガンガン出てますぜ。
話の内容は「エトワールって凄い人なんだぜ+校内のシステム説明」な話。でもですねー、結局視聴者からは何故エトワールたる花園静馬がどうして凄いのかサッパリ分らない。むしろ困ったちゃんにしか見えねー。初見の皆様は「とにかく凄い人なんだ」と納得するしかない、と思います。この辺、実は小説を先に読んでいると割に納得がいくんですけどね。
という訳でこのDVD第一巻だけだと製作者の言いたい事はイマイチ伝わらないんじゃないかな。是非是非小説を読んでから見る方が吉、だと思います・・・。ある程度「花園静馬」という人の人となりを知っとかないと、ねぇ。

第三話「屋根裏」

渚砂と出あうと相変らずこーゆー事しかしないエトワールの静馬。今回はむしろ、静馬が心の傷を避けるためにトンズラした訳で、それを知らないで正論をかますが故に渚砂の株がググッと上がるという。けど視聴者はこの時点じゃ見えないよなぁ。

公式サイトの第三話あらすじ
で、ここで、プレイボーイ(♀だけど)たる静馬もまた、渚砂を特別視しているという事が触れられつつ、ミアトル、ル・リム、スピカの三校の紹介編。ここでも視聴者が静馬に共感しづらい構成ですよねー。だから玉青の株が上がってしまう・・・。いや、ドラマ的には玉青の株が上がるのは悪くないんですが・・・

第四話「白馬の君」

さりげなく自分の胸を触らせる天音。ゆーわくしてんじゃねーのか?(笑い)

公式サイトの第四話あらすじ
スピカのカップル、光莉と天音の紹介編。これ・・・♂の視聴者は光莉に共感出来るんですかねぇ。すこし受動的過ぎないか。自分が全て悪いのに、ヤメルーなんて無責任過ぎないか。。王子にフォローされる必然性も薄い気が・・・。まぁ最後、やれば出来る子、になるんですけど。全般的にストパニってキャラがキャッチーになるためのスタートが弱い気が。

第五話「妹たち」

絶対、「全員にメイド服を着せたい」という至極真っ当な欲望から発想されたと俺は思う。

公式サイトの第五話あらすじ
年少組紹介編。正直、こちらの妹たち、の方がアニメ的にキャッチーですよね。それは心情を口に出して言って、それが行動と一致しているから。
で、ストパニの上級生って行動と言動が全然見えない。それは後半になるにつれて解消するんですが・・・・。
という訳で、これラスト知っていて、静馬びいきだからワクワク、ドキドキしながら視聴出来るんですが、大半の視聴者は玉青や千代に肩入れするんじゃないですかねぇ。そうなるとストパニって凄い煮えきらない作品に見えるはず。ううむ。
まぁ有り得ないと思いますが、こういう作品が次に作られるのであれば、上級生もフレンドリーな感じにするしか無いんじゃないでしょうか。

第六話「温室」

渚砂と連弾する静馬。いや意図は分かるが、マリみてと似ているのが気になる。あ、そうか、もうこれは定石で百合作品だと必ず出るシーンなんだよ!な、なんだってー!

公式サイトの第六話あらすじ
あちこちのクラブ活動を見学する内にエトワールのプライベートな温室へと迷い込む渚砂。ここで、エトワールとの密やかな、しかし確実な絆が明示される・・・という話。いい話ですし、ここでのエトワールさんは非常に「堅い」んで、割に共感出来ると思います。エトワールさんのアンニュイとなった事件が暗示されているし。
ストパニってこの回からスタートしてくれた方が良かったんじゃないのかな。この回は登場人物の心情に寄り添うのが容易で面白い!
校内の日常生活とエトワールの活動を繋げる、上手い構成だと思います。全般的にストパニって伏線や構成は上手く出来ているなぁ、と思うんですけど。

第七話「荊の罠」

どひゃー、この二人、同室なのを良い事にこんな事やってんですかー!素晴しい。この二人ようするにお色気担当?やっぱヲタって何故か生臭いの嫌いだから、ここまでやると悪役になるしかないんですかねぇ。

公式サイトの第七話あらすじ
光莉と天音のなれそめ話。両方とも「待ち」系なので、自然に仲が進むという事は無い。ので、剣城と鬼屋敷という悪役が導入された、という話ですね。
正直、自分は剣城贔屓なのでこの話は・・・ウハウハ出来ましたね。剣城と鬼屋敷の二人、肉体関係がある事が示唆じゃなくてズバリ描かれているのが凄い。いいのか、こんなコトして、と初見時吃驚しましたもん。ドキドキしましたよー。
で、剣城は自分がエトワール戦に出たいので天音を引きずり下ろしたい。光莉に惹かれている天音、このカップリングの成立はどうしても阻止したい、ので、剣城さんは光莉を落としにかかる。光莉へ強引な肉弾誘惑を敢行する剣城。ええぇーーー?これムリじゃねぇの?案の定、天音王子が光莉を救出、光莉と天音、二人の仲が急接近。ここでのセオリーは「人物が自然な形で動かない場合はライバルを出すと動き出す」という事なんでしょうか。
で、剣城が光莉を色仕掛けで落とすよ!と言ったときの鬼屋敷(しかし・・・この姓は・・・)が動揺してないのが最初見たときは吃驚しました。で、今見るとちゃんと嫉妬していますね。剣城が失敗したら俄に鬼屋敷さんがノリノリで「次は私が仕掛ける!」と言うのも「鬼屋敷は剣城さんが他人に興味もつのイヤなんだなー、でも剣城さんの為に一生懸命なんだなー」という事なんですよね。だから「天音の事よく見ているのね」等とつっかかる訳です。クールに見えるけど鬼屋敷さん剣城さんにベタ惚れなんですねー。「あなたの魅力に逆らえる娘なんていないわ」なんて、鬼屋敷さん、どう考えても惚れた弱みで目が眩んでいるでしょう?むふふふ。なんかこの二人の妄想話が俄に脳内に湧き上がってきますなー。いやー、この回は面白い!ようやくストパニのエンジンは暖気が終わったぜ!って感じですよね。
この話から想像されるに、剣城も結構プレイボーイ(♀だけど)でブイブイ言わせていたんでしょう?で、相手が夢中になると、ポイッ!ってしてたと。で、鬼屋敷はプレイガールっぽく接近したんじゃないかな。「あのコ達じゃ、あなたはエトワールになれない。私と組んでみない?」みたいな感じで。「自分の価値を下げるから、むやみに他の娘に手を出さないの!」等と言っていたんだよね。で、「じゃあ、鬼屋敷があのコの代わりをしてくれるんだ?」「当然よ」等という感じなんでしょうが、実は鬼屋敷は初めてだった・・・というよーな。ぐふふふ。

第八話「紫陽花」

あっさりと相合傘をゲットする静馬と、ここまで迫っていながら躱される夜々。不憫すぎるー!

公式サイトの第八話あらすじ
梅雨、相合傘、というコンボを狙うという話。ル・リムの紹介に絡めて千華留の怪しい性格とかが描写されて前半はキャッチーなつくり。そして夜々にシュートな発言をしまくる光莉とか。傘のすれちがいを上手く構成していて、普通に面白いっすね!

第9話「記憶」

中学1年の時の静馬と六条。そうかそうか、ここでもうラブだったか六条。しかし静馬は全然気づいていないという。不憫すぎるー!

公式サイトの第9話あらすじ
前半は学園七不思議に絡めた渚砂の寮内交友。七不思議の一つがここ五年で確立されたと思しき痕跡があり、追求しようとする渚砂に強い口調で制止する六条。そして、渚砂が相談した静馬もまた、「六条がそういうなら協力しない」と言う。それは・・・。という話。ここでは静馬と渚砂の交流を暗示しつつ、六条の片思い的な静馬への交流を示しています。相変わらず構成が上手いなー。自然に交流の話が出てくるように作られています。しかし、流れが上手すぎて後になってみて「あ、そういう意味だったのか!」という事が多すぎるっす。だからこそ全体像が把握できた今こそストパニを見返す時です!
たとえば渚砂が言った台詞「体力だけは自信があります!」を聞く静馬の心境、って花織の事を知っていると凄い深いセリフな訳ですよね。

第10話「個人授業」

二人で会うとこういう事ばっかりやっている。いいぞ、もっと(ry
しかし試験後というのが、静馬の理性が高まっているのを示唆してますね。今迄はところかまわずだったのに今回はちゃんと勉強教えていますしね!

公式サイトの第10話あらすじ
渚砂をかまいまくる静馬。しかし六条は言葉の端々に「ミアトルから赤点を出すわけにはいかない」という趣旨の発言をしていて、暗に「ミアトルのために渚砂にかまっているだけだ」と思いたい事を示していますね。つまり六条さんは「渚砂に本気じゃないわよね、静馬!」と言いたいのだな。で、この発言を華麗にスルーする静馬。というか六条の気持ちが分かってないのですね、静馬さんは。もー、鈍感なんだからー。
水面下の心理の出し入れが相変わらず楽しい。ここでの渚砂と静馬の交流はいわゆる「マリみて」から百合ヲタに入った視聴者に受け入れやすい形だと思います。正直、最初からこういう線で進めてくれれば静馬に共感する視聴者は多かったと思うんですが。

第11話「流星雨」

同時刻、相手がいない寂しさに同時に襲われる二人。まったく同時刻、同じ行動を取る二人。絵の構図まで一緒。よくできてますねー。

公式サイトの第11話あらすじ
前半は渚砂と静馬が離ればなれになった(二日間だけだけど)という事を通奏低音に、サマーキャンプの楽しい描写。水着がこれでもかと出てきてサービスシーン満載、と言えるのかな。肝試しとかもあるぜ。で、後半は渚砂が「こんなに楽しいはずなのに何故か寂しい」という自分の気持ちから静馬への思いを自覚するという感じ、かな。で、ミアトルの寮に帰って真っ先に会いたい人は・・・というよーな。静馬贔屓のオレとしては悶えましたねー。でもフツーの百合ヲタは多分玉青の切なさに落涙したんじゃないかと。わはは。
ここでも前半、お互いの事に思いを馳せ、ピアノを二人が触っているシーンとか、演出的に上手いなぁ、と思います。さりげなく六条が静馬に渚砂への思いを探っている所など悶えるなぁ。

第12話「夏時間」

ガチでチューする二人。絵面優先とはいえ、このシーン、物理的に無理ないか。そして肝心な所でヘタレる静馬。なんだよー、まったく。

公式サイトの第12話あらすじ
帰省する玉青、静馬の毒牙が不安な玉青は自分のリボンを渚砂の手首に結んで渡す。一方、六条も来るべき静馬との別離が近い事に不安がある。だから静馬と六条が一緒にいられる渚砂との勉強がある意味楽しみ、なんでしょう。で、六条が卒業すると結婚が決っている事が語られるのですが、正直、ここで外界の話を出さんでも。
そして、静馬と渚砂はもつれあって、プールで唇同士のキス。リボンが象徴として解ける所など、上手い。そして、静馬の部屋へと。渚砂を押したおす静馬、という所で、花織との記憶が蘇える静馬、そんなー。行くところまで行ってよー、とエロガキな私は思いましたね。わはは。
放置プレイを食らって困惑の中にいる渚砂、という所で終り。全般として凄いセクシャルですなー。

第13話「潮騒」

相変らず二人でイチャイチャしている剣城と鬼屋敷。いいのか、お前ら。けしからんですな、まったく。そしてついにやる事やった夜々。しかしこれが空振りというのが・・・

公式サイトの第13話あらすじ
光莉と天音のなれそめ、の続き。結局、二人の仲が進むために出てくる剣城と鬼屋敷。不憫です。でも剣城贔屓としてはウハウハできる回。相変わらず夜々にシュートな発言をしまくる光莉。光莉にレイプめいた脅迫をしかける剣城。あいかわらず悪役っぽいなぁ。そして剣城の温暖化キター!!全般として電波ゆんゆんですよ、剣城さん!そして、天音じゃなくて夜々が助けに来たっすが、これまた次に繋がる訳っすね。
剣城が光莉を落せなくて、鬼屋敷さんが実に嬉しそうなのが微笑ましい。それと、「天音を注意する必要がある」と力説する剣城さん。この辺も伏線なんだよね、今にして思うと。
そして悶々としている夜々がとうとうチューを。いいぞ、もっとやれ。と思ったら、ホントにもっとしてませんか、という所で次回へ。

第14話「親友以上」

強引に絆を確認しようとする玉青。しかし絵面としては強いこれが空振りというのが・・・。そして隣室の「夫婦喧嘩」こっちも悶えるわー。

公式サイトの第14話あらすじ
この回からオープニングが変りました。しかし、これ、渚砂と玉青のウエイトの方が大きくないか、このオープニング。それに蕾の視線が夜々に向かってないか。えー?そうなの?
さて、前回、ぶっちゃけた行動のあまり亀裂が生じた夜々と光莉の関係修復編。しかし、ねぇ。どっちかというと、隣室の夫婦喧嘩の方が悶えた。わはは
というか夜々と光莉のこれ、お互いの相手への求めるレベルが違うのですが、それって結局解決はしてないよね。最終的にやっぱりシュートな発言をする光莉。これも変ってねー。いいのか夜々、と同情的な我々であった。
ストパニは先輩・後輩間の交流描写よりも同年代の交流描写の方が量も多いし馴染みやすい関係性でしょう。それになにより人物の持つ「オーラ」がアニメでは絶対表現できないので先輩・後輩間の関係性を実感するのは視聴者としては難しい。脳内に設定を刻み込まないと話がうまく伝わらない。ストパニはそういう関係性が多いので事前情報ナシに見るのはちょっと難しいんじゃないの?

第15話「ヒロイン」

ヒマさえあればこーゆー事ばっかりやっている剣城・鬼屋敷ペア。お前ら高校生だろ!けしから(ry
お色気担当・・・なんですかねぇ。小物っぽいすな。

公式サイトの第15話あらすじ
配役を決める生徒会の神経戦。こういうのヲタは楽しいんかなー。いや、ドロドロしないと実は人気が盛りあがらないのは事実。皆嫌いなフリして、ドロドロするとキャッチーになるんだよなー。昼メロにはまるオバサンと同じやねん。こういう基本のビヘイビアってヲタもパンピーも同じだよね。わはは。
で神経戦の負荷を軽減するべく中等部のギャグを入れこむ。やっぱ一話の中の構成上手いよねぇ。さりげなく静馬と渚砂、光莉と天音の交流を入れ込むところも。
でも前回あんだけ攻めまくっているのに、今回は静馬、そんなに攻撃的じゃなくてしっとりとしているのがよく分らない。シリーズ構成おかしく無いか?やっぱキャッチーな話をDVD一枚毎に入れないと駄目なんでしょうか。わはは。
そして鬼屋敷と剣城のエロい雰囲気の中の悪だくみ。おまえらイチャイチャしてばっかりじゃなくて勉強しろ、とツッコミたくなる我々だ。いいぞ、もっとやれ。という所で次回。

第16話「舞台裏」

劇をそっちのけで、舞台袖で「アナタ/キミの演技は素晴らしかった」とイチャイチャしてばっかり。お前ら、それでいいのか!いいんです!

公式サイトの第16話あらすじ
リハーサル模様でキャラ描写。剣城と鬼屋敷がいかにも小物という臭を蒔いてハンパじゃない。剣城贔屓としてはこの小物臭がタマりません。ああ、よだれが!
さりげなく渚砂をかばう静馬。そしてスピカ生徒会長の言にすごすごと従う剣城と鬼屋敷が素敵スギ。
そして舞台。この演出は本当の演劇の演出っぽい感じで堪能しました。もっともこれはタイミングがシビアすぎる演出だから実際の演劇では使えないでしょうけど。でもリアルな演劇でも使えそうと思わせる手法でしかもアニメ的ケレンが効いてます。演出は上手いすな。
そして代役を指示する静馬。さりげなく一番オイシイ役にありつく渚砂。でも前回の練習が伏線となっている訳で構成は上手いよねぇ。そして最後のシーン。百合ヲタとしては悶えずにはいられない。そして、玉青のせつなさも。ちゃんと説明する絵が出て、ぐっと深みが増しますね。派手じゃないけど演出上手いよねぇ。

第17話「秘密」

今まで静馬・渚砂二人の交流を暗示するための連弾だけど、今回はすれ違いを暗示するための連弾。お互いすれ違っていながらそれを通じていると思っている不幸。そして六条と静馬のすれ違いもある。六条が鍵を持っているのは六条にとって重要だったんだけど、静馬にとってはそういう意味で持って貰っている訳じゃないという・・・

公式サイトの第17話あらすじ
静馬のエトワールのパートナーの事を知る渚砂。こっから波乱の幕開けですよー!六条もまた、静馬の変貌を善く思う反面、完全に自分から離れる事を意味しているから歓迎もできない自分にいらだっている風味。これも関係性を知っていると画面の意味がやたら深く感じますが、初見の視聴者は全然分らないぜ。こういう所、不親切なんだよなー。多分シリーズ構成を練りまくっているから逆に視聴者に不親切になっているのかなぁ。
そして過去をふっきるべく、渚砂を紅葉狩りに誘う静馬。で、玉青の約束をブッチする渚砂。この展開もたまらん。六条と静馬、玉青と渚砂、このすれ違いに悶えない奴はいないね!特に六条さんの空回りっぷりがタマラン。実は六条さんは16話の時からネックレスを着けていて「?」と思ってましたが、ここに繋がる訳かぁ。よくできているなー。

第18話「愛の嵐」

今だ!ここで押し倒せ!と視聴者全員思った筈。しかし・・・

公式サイトの第18話あらすじ
静馬の花織との思い出が封印された別荘へと向う二人。封印というのは心理的という事と物理的に鍵がかかっているのと両方ですわな。途中二人で玉青の作ったサンドイッチを食べる二人。ここで玉青への思いを示唆しつつ、なおかつ周囲に二人以外いないという事を明示。段取り、うまいすなー。しかし上手すぎて視聴者はそのままスルーしそうだよ。雨にふられて別荘に駆け込む二人。鍵を手渡す静馬。流れるようにシャワーに持っていく流れ。嵐が激しくなり「泊りましょう」と宣言する静馬。えー、ついにかー、と視聴者は鼻息荒くなりますが・・・
花織との思い出を語りながら何故か寝室へと導く静馬。やる気マンマンだー!!花織と愛を交わしていた事を告白する静馬。だから花織より渚砂を愛しているならそれ以上の事をするしかねー、と静馬が考えるのは無理ない事。ですが、完全に花織を過去になっていない静馬の描写が外の嵐の描写とあいまって、視聴者としては「ヤル所までヤルのか、これ」と不安になるわけです。
案の定、すんでの所で花織を思い出す静馬。
今の時代だとここで渚砂がいかに静馬を抱きしめるか?という方向になるんじゃないか?とは思いつつ、「ストパニ」ば主軸は静馬だったよなーと。だから渚砂は待ちなんでしょうねぇ。すれ違う二人という所で次回。

第19話「リフレイン」

行くところまで行ってきた静馬と花織。どひゃー!そしてエトワール授与の時を狙い澄ましたかのように倒れる花織。そりゃ伝説になるわな。

公式サイトの第19話あらすじ
静馬と花織、二人の過去を六条が説明する回。いくとこ迄いっているんすなー、この二人。すげぇ。花織は難病と可憐なロリというダブルコンボの強敵だった、と説明する訳すな。
花織に一目惚れな静馬。惚れっぽいぞ静馬。あんたは誰でもいいんじゃないかという疑惑が。わはは。
昔からやる事一緒じゃん。花織の為にエトワールになる事を決意する静馬。・・・どうでもいいけど、六条の説明は却って渚砂を追いつめてねーか。こんだけ盛り上げりゃー普通立ちうち出来ると思えないだろ、これ。それが狙いか六条。さすが策士<違います。
というか、六条が可哀想な位に静馬への空回っている愛を描写してますね・・・
で、エトワール授与の時に倒れる花織。まぁこれだけやれば静馬も普通アンニュイになるわな。伝説にもなるでしょ。これは、と思わせる回。

第20話「告白」

寝ている渚砂にこっそりちゅーする玉青。この人マジだよ。

公式サイトの第20話あらすじ
から元気からいかに回復するかの話。で、ここで玉青が俄然奮戦。で視聴者も「これはもしかして渚砂×玉青もあるか?」と思わせる雰囲気。静馬贔屓としてはドキドキしますねー。もっとも静馬も未練たらたらな雰囲気を出してますが。
で、元気になってほしい友人が画策。「お腹が一杯になれば元気になる」は至言だ!
そしてここでも夜々にシュートな攻撃をする光莉。ヒドイすな。
そして朗々と口説く玉青。ぐぐっとほだされる渚砂。静馬贔屓としてはこのあたり、生きた心地がしなかったすよ。ふつう渚砂と玉青にフラグ立ったと思いますもん。

第21話「花のように」

渚砂を拒絶してやさぐれた静馬。そんなにやさぐれるだけなら拒絶しなけりゃいいのになぁとは思うもののそういう事ってあるんですよ。そして心配する六条に苛立ちのあまりチュー。キミは感情が高まるとチューするんだな。むふふ。

公式サイトの第21話あらすじ
渚砂を愛せなかった静馬はすっかりやさぐれてます。婉曲に励ます六条に対して「あなたは愛を知らないのよ!」「知っているわ!」「誰を愛しているの?」というシュートなやりとり。このへんのやりとりはテンション高いっすねー。六条の空回りっぷりがスゲえ。強く生きるんだー!そして花織のメッセージを読む静馬。ここまで視聴してきた人間としてはもう涙なしでは見れねぇ!ここだけ見てもそうは思えないでしょうが・・・。
花織のメッセージで立ちなおる静馬。
見方によってはここで六条とのフラグ立ったかぁ?という感があるんで、静馬x渚砂のカップリングが好きだった俺としては生きた心地しなかったっすよ。

第22話「決闘」

ベッドでこうゆう事する仲なのに、実は剣城は天音ラブだったという・・・。そりゃー鬼屋敷怒るわ。

公式サイトの第22話あらすじ
光莉の「正々堂々」という言葉にグサッと来た剣城。今更グサッと来るなよ、と思う我々だ。そしてぎこちなく、しかしゆっくりと修復に向かう気がしないでもない静馬と渚砂。
そして何だか知らないが、急に正々堂々というキーワードで天音とテニスで勝負する剣城。正々堂々という言葉くらい君にふさわしくない言葉はないぞ、剣城。そして最終的に剣城は天音への心情を吐露する。言葉の端々が電波ってるぞ剣城。そして剣城と鬼屋敷のペアの破局が萌える。剣城贔屓としてはたまりません。わはは。
これ見ると鬼屋敷は剣城との仲が不安だったんだね、と思うんすね。彼女がエトワールに拘ったのは剣城とのペアリングが確定するから、確固たる仲になるから、なんでしょうね。ホント剣城が好きだったんだなぁ、という。
そして夜々と光莉もぎこちない状況の回復も同時に。まぁここは良い感じだよね。夜々贔屓としては納得できる手仕舞い方でした。
構成的にこれって天音と光莉のエトワールへの出馬を解決しようとする回ですね。要するに。
そしてミアトルのエトワールは渚砂と玉青に・・・という所で次回へ。
余談だが、DVDのメニュー画面を見て悶えた俺はもう駄目かもしれん。鬼屋敷さんが剣城にぞっこんなのがたまりません。このメニュー画面のために一瞬DVDが欲くなりましたよ。

第23話「迷路」

切々と静馬への思いの丈をぶつける渚砂。「しかし断る」。その割にエトワールにエントリーした渚砂の事を聞いてあれる静馬。こらこら。後かたづけちゃんとするんだよな。

公式サイトの第23話あらすじ
エトワールに出る事を渋る玉青。それは渚砂の古傷をえぐる事になるからだ。しかし六条が「エトワールに出る事は静馬も承知している」という。正直、なんでエトワールに出る事が心理的にダメージになるのか判らなかったのですが、要するにエトワールである事は玉青とのカップリングを認める訳で、つまりは静馬をあきらめるって事ですか。なるほど。
そして静馬も渚砂を傷つけるからもう離れよう、と考えている訳すな。こういうのってホントにあるよねー。リアルでこういう状況だとこのまま別れるんだけどさ。
そして結局エトワールへとエントリーする決心をする渚砂。痛々しいぜ。
そしてエトワールへと出馬の報を受けとり荒れる静馬。こちらも痛々しいぜ。
リアルの場合、こういう「愛していながらカップリングが出来ない」というのはカップリングを成立させる愛以外の何かが欠けているんでしょう。それが何なのかはわかりませんが。
そして落馬して大怪我をする天音。ようやく光莉の出番がやって来ましたねー。という所で次回。

第24話「運命の輪」

切々と天音を落そうとする光茉。やる事やってんなぁ。実はめそめそして王子さまから手を差し延べてもらうのを待つのはちょっと?と思っていた俺としては、こういう姿のほうが素敵だと思うんすが。そして渚砂に未練たらたらの静馬。ちゃんとツバつけてますよ。

公式サイトの第24話あらすじ
渚砂と玉青をエトワールにするべく鬼コーチと化した六条。何故そこまで入れ込むのか、何故エトワールは二人なのか。色々な事が不思議な渚砂。
一方、落馬した天音は何故か光莉との事、エトワールの事を完全に忘れている。さあどうなる、という事で。呆然とする光莉。正直、こっちの天音の方がぼかぁ好感持てるなぁ。あんまし王子さまっぽくないからなんだろうなぁ。正直、天音はタレ目なので王子っぽく見えないんすよー。そしてじっと天音を見つめる剣城。のほほほ。剣城贔屓としては悶えずにはいられない。ここで剣城を見ている鬼屋敷が出ないのは画龍点晴を欠く行いだと強く言いたい。
さて凹んでいた光莉を励ましたのは意外にも千華流でした。いよいよ攻めに転じる光莉。そうそう、こういう布陣なら俺納得できるんだよなー。光莉はやれば出来る娘。
そしてエトワールが二人なのはお互い支えあう為なのだ、と玉青が渚砂に言う、それを陰で聞いている静馬。ここで静馬がふっきれた、というのは、要するに今まで貰う一方から誰かに何かを上げるという事をする、という事・・・なのかな。という訳で鬼コーチ2号となった静馬。という所で次回へ。

第25話「円舞曲」

外泊してやる事やった二人。いいのか、ここまで描写して。いいぞもっと!そして無駄に格好良い登場。俺としてはようやく天音が王子である事に腹をくくったので、ここからの天音の方が好意的に見れます。守らねばならない人がいるからこそ自分を王子にするしかない!という決意。そして「待っているだけではダメなんだ」と決意した光莉もまた、この回から好意的に見れます。

公式サイトの第25話あらすじ
円舞曲が今一しっくり来ない渚砂と玉青。鬼コーチとなった静馬が空元気じゃないかと不安がる六条。ま、雰囲気がアンニュイなのは昔からですけどね。
天音のストーカーとなった光莉。いやー攻める攻める。
そして行方不明となる天音と光莉。何故か光莉から貰ったスカーフを探して天音は遅くなったのであった。そして何故か男前な剣城。そしてそれを何故か聞いている鬼屋敷。うははのはー。そして外泊、つたって色気のある外泊じゃないけどね。必死に誘惑(?)する光莉。そして光莉の歌声で記憶が復活する天音。これしいて筋を見ると、天音って♀らしい人で外見は王子でも王子になりたい訳じゃないんでしょう。それが守りたい人を見定めたからこそ、自分が王子になる、事をようやく肯定できた、という事でどうか。
そしてヤル事やった二人。という事で無駄に格好良い天音。そしてあっさりとよりを戻す剣城と鬼屋敷。うはぁ、剣城に甘すぎですよ鬼屋敷さんは。わははは。
そして何だかんだ、未練たっぷりな静馬。さすがタラシのパワーを発揮してますよ。わはは。そして何だかんだで未練がさらに募る静馬。という所で次回。

第26話「はじまり」

ようやく自分から動く静馬。いい顔しているじゃない。そして切々と渚砂に愛を訴える。いいじゃないですか。ここでようやく静馬も天音と同じステージに立った訳で。

公式サイトの第26話あらすじ
卒業間近でもあり、エトワールへと向う皆。しかし最後まで夜々に抉るようなシュートを放ちまくる光莉。ううむ。そしてすねる夜々と夜々を気にかけるツンデレ蕾。
そしてエトワールへとエントリーが終れば渚砂との絆は完全に断たれてしまう。そして未練たっぷりな渚砂と静馬を警戒して戦闘的な玉青。この水面下の心理戦はたまりません。
そして最終的にパートナー宣言をする玉青と渚砂に対して、「見苦しいまでに人を好きになる」自分に折り合いをつけた静馬。感動的じゃないですか。天音と同じく、貰う一方だった自分に別れを告げ、善きもの、美しきものを与えられる、そういう自分に出あえる、という話でした、という事でどうでしょうか。26回つきあうと相当思い入れがあって、ラストの「卒業」まで判っていてもグっと来てしまいます。

そして今まで渚砂の口にチューしなかったのはラストを盛りあげる為だったのか、ここで初めてマジチューですわ。その前には自分たちでエトワール授与っぽい事しているし。そしてラストの音楽はこの最終回の為にわざわざ編曲された「少女迷路でつかまえて」これがまた上手く編曲されていて良いですね。いやー、面白かったっす。


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